Michaelis-Menten式と阻害剤
とりあえず一番簡単でよく知られている阻害剤のないものを紹介します.
導出するためにするために必要な仮定は式2にまとめた2点です.
2,溶液中で酵素の合計濃度は一定.
Vmaxは全ての酵素が手一杯のときの反応速度を表しますがKmと同様に記号でおいているだけです.
あとは[ES]k2=...の解を出す一次方程式です.
次に阻害剤について考えます.
ここで阻害剤とはPの生成を阻害するようなやつです.
阻害の仕方はいくらでも考えられますが今回は酵素に結合して阻害するもの(競合阻害)とミカエリス複合体に結合して阻害するもの(反競合阻害)を考えます.
やり方としては阻害のないときの条件に酵素(またはミカエリス複合体)とそれらに阻害剤が結合したものが平衡状態にあるという条件を加えてあげるだけです.
続いて反競合阻害
式8も1行めの式について手こずったので補足しておきます.
ESの濃度はES+I→ESIの速度についての項はいらないのかという点ですが結論から言えば不要です.
なぜならミカエリス複合体の濃度は一定で,ミカエリス複合体と阻害剤が付加したものは平衡状態にあるためです.
阻害剤についての情報はすでに3行目の仮定に含まれています.
この記事では平衡定数を大文字K,速度定数を小文字kで表しています.
ごっちゃにしないようにしましょう.(半日溶かした )